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上海狂人日記  カメラ編   Flexaretのプリントを見て驚愕。 それからカメラ沼に嵌る。 日々是増殖中 目標100台達成!!!


by shangkato2

祭りの終焉

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AGFA KARAT 35、Heligon 50mm ,AGFA APX 100


夏というとサーカスのようで、このごろよく見かける。
住まいの近所の空き地でも毎年サーカスが来ていたが、空き地が駐車場になったので、近所のサーカスをみることは出来なくなった。

特にサーカスが好きだということはない。
子供の頃、母に連れられボリショイサーカスを見に行ったが、覚えているのは帰りの駅までの混雑していたことくらいしかない。
中国でも雑技をなんどか見に行ったが、見事だとは思うが、興味の対象にはならなかった。

北京に留学していたころ、友人が中国情報誌の記者をしていたので、一緒に雑技の稽古を取材にいったことがあった。北京には有名な中央戯劇学院というのがあり、そちらはコンリーやビッキー・チャオなど著名人を輩出しているが、取材先は北京戯劇学院という学校だった。そのローカルな存在感の通り、所在地も当時治安の悪いとされた北京市南端にあった。

学生たちは素朴で稽古も熱心、まるで軍隊かと思うくらいハードな稽古をしていた。
我々日本人学生とは目の輝きが違った。
相撲が場所より朝稽古を見るのが面白いというように、雑技も稽古のほうが華やかさが無い分、肉体からほとばしるパワーと美を感じた。

思えば94年当時の中国は首都北京でさえ山盛りになった白菜を馬車が街中を運んでいたり、大都会上海でも街中に自転車があふれ、人民服を来ている人がまだまだ多い時代だった。
6・4天安門事件の面影は既に消えていたが、まだまだ学生達の目に精気があり、東京の退廃した空気で育ったものとしては、戦後と高度成長を一緒に味わえる、全てが新鮮なところだった。

1999年から2005年までいた上海はまさしく中国の成長の飛躍を肌で感じる頃だったが、90年代初頭に感じたワクワク感というのは少なくなってしまっていた。

チェコもビロード革命から20年経過し、すでに西欧の皮を被ってしまい、特別なところではなくなっている。

ただ、考えれば上海では急激な成長期を体験し、チェコでも日系の進出がピークとなりチェコが投資される国から脱皮をしようとしている時期にいることを考えれば、常に祭りの中にいたとも言える。


これは異邦人としての贅沢な気持ちなんだろう、あのころ感じた躍動感を感じたいと思ってしまう。
祭りにもいろいろなタイプがあるのだから、それぞれ楽しめばいいのだが、どうしても威勢の良い祭りに惹かれてしまうのは、それはそれで仕方の無いことなんだろう。



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Commented by 川越 at 2010-07-17 15:39 x
サーカスというのは、子供の頃近くに来ると憧れましたが、一度も行ったことがありません。やはり身近なのは夏祭りの見世物小屋でしょうか(^^; もちろんそちらも子供だけではなかなか入ることができず、親にねだっても見せてもらえなかったお記憶があります。ところが大人になって見るとうさん臭さが先に立ってこれもまたなかなか目にすることなく、いつのまにかそうした夏の風物も姿を消してしまいました。いまヘビ女や蛸女(こういうのはみんな女でしたね)、九尾狐、大イタチはどこで暮らしているのやら?
Commented by 塾長 at 2010-07-18 00:06 x
塾長めは昭和30年代の頃でしょうか、お爺ちゃんに手を引かれてサーカスは何度も行きました。木下サーカス、小暮・大サーカス、名前を知らない新潟の親父の実家に行った時の燕市でのサーカス…、その時、象さんにカステラを取られた記憶があります。もちろん係の人が後で二個もくれました。娯楽が無かった時代でしたね。塾長拝

PS:このお馬さんの写真、とても素敵ですね。
Commented by 上海狂人 at 2010-07-18 18:10 x
>川越さん
見世物小屋、いちど見てみたかったですね。
日本ではそういうものもなくなってしまいましたね。
こういうのがお好きなら“少女椿”というアニメを是非どうぞ。
Commented by 上海狂人 at 2010-07-18 18:24 x
>塾長さま
名だたるサーカスですね。最近はあまりサーカスも見なくなりましたね。
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by shangkato2 | 2010-07-16 07:16 | Other RF | Comments(4)