ヨゼフ スデクとヤン ライヒ

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ヨゼフ スデク はチェコ写真界が生んだ20世紀最大の巨匠である。

飾り気のない(いまどきの感覚からすれば汚らしい)格好で肩に大判カメラをかけて練り歩く姿など巨匠とは思えないくらいの存在感だが、チェコの著名人はハベルにしてもそんな感じだからチェコ人にとってはなんの不思議はないのかもしれない。

カメラという趣味を始めてから最初に出会ったのがスデクだった。
今思えば生意気にもこういう写真なら撮ってみたいという感覚的な部分と、水木しげる大先生に通ずる片手の大芸術家という存在感の部分が余計にインパクトを与えたのかもしれない。

2年くらい前にリベレツという町の古本店でスデクのパノラミツカというプラハのパノラマ写真集を見つけた。日本ではプレミア物で20万円という値段がついているらしいが、それがたったの2万円くらいだったのだ。
そのとき持ち合わせがなくて残念ながら買えなかったのは、いまでも後悔している。

その埋め合わせというわけではないが、先日思い立ってその古本屋に向かった。
残念ながらパノラミツカはなかったが、あまり知られていないJanacek Hukvaldyという写真集を見つけたので購入した。これはチェコの音楽家ヤナーチェックの故郷HukvaldyをSupraphonというチェコのレコード会社に依頼されて撮ったものだ。かなり肩の力が抜けたいつものスデクとは違うリラックスした写真が揃っている。

ヤン ライヒ スデクの弟子ということで名が通っている。

実はスデクとは家族づきあいをしており、子供のころからの近所付き合いで影響を受けたのだそうだ。
この人の写真もスデクの弟子といわれるように大判でコンタクトプリントというスタイルをとっている。聞くところによると作品撮り以外では大判だけではなく35㎜も使っていたそうだが、作品撮りにはそのシャープな表現から大判ニッコールを使用していた。
ボヘミアを生涯撮り続け、部屋には訪れた場所に印がつけられたチェコの大きな地図を張り付けてあった。
2006年か2007年はチェコの一番美しい写真集に選ばれているくらい、モノクロにも係らずロマンティックな美しい写真が多い。

先日フォトシュコダの店員のおすすめで購入したのが彼がプライベートで故郷を撮り続けた写真集である。
他の写真も美しいのだが、この写真で撮られる故郷の人々、家族の姿が美しくも自然に写されている。

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2人の娘たちを写したこの写真を見て購入を決めた。
かみさんもこの写真は気に入ったようではがきになっているものを後に購入した。

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(めずらしく35㎜カメラを掲げるスデクの写真、お気に入りのショットの一つ、一緒にいるのはAnna Farovaか?)

この地に来て5年。
こうして素晴らしい写真に出会えたことに感謝しなければならない。
特にスデクに関しては生涯追い続ける存在になるだろう。

とある著名写真家から、スデクに関するとある宿題を貰っていたが、それもようやく片付いた。
あとは早くパノラミツカを見つけることだ。

カメラオタクが柄にも無く、最近は写真集を買うようになっている。
いわゆる芸術的とかポップアートのような写真は好きではないので、そういうのは除外だが、ちょっと写真を撮るのが好きになっている自分がなにか可笑しく感じるのはひねくれものの性なのだろう。

どうせ帰国したら撮らなくなるのだから、こちらでは思い切り楽しまなければなるまい。

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by shangkato2 | 2011-07-10 07:10 | 雑記

上海狂人日記  カメラ編   Flexaretのプリントを見て驚愕。 それからカメラ沼に嵌る。 日々是増殖中 目標100台達成!!!


by shangkato2