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上海狂人日記  カメラ編   Flexaretのプリントを見て驚愕。 それからカメラ沼に嵌る。 日々是増殖中 目標100台達成!!!


by shangkato2

“上海は混沌の世界にある”1

前に書いた上海で働いていた会社でのこと。

ワタシの前任は60代の男性だった。東さん(仮名)とする。
彼の契約が切れるから後任ということらしかったが、実質はクビも同然だった。
責任者のO氏とその頃某大手商社から出向で来ていた若い男性のA氏がワタシの上司だったのだが、2人からは、その東さんは相当ひどい人で、仕事中には居眠りするし、仕事もミスが多いといわれた。

1ヶ月弱、彼と引き継ぎを始めた。
普通の人の良い関西のおじさんで、自分がクビになるということも理解していないんじゃないだろうかと思えるほど明るい人だった。
朝は7時には会社に行き、シャッターを開けて作業員が来るのを待っている。愛想の良いオジサンだから、会社のあった物流センターの中国人の警備員や食堂のオジサンらにも好かれている、本当に良い人だった。
たしかに昼飯を食べ3時頃になると自分の机で、こっくりこっくり居眠りを始める。周りの中国人も“おじいちゃんだから仕方ないね”と微笑ましく眺めている。

だが実はそこに落とし穴があった。

会社に30歳くらいの女性がいた。Zさん。
嫌みなくらい色気のある女性で、日本語も話せるのだが、あまったるい猫なで声で、あまり好感が持てるものではなかったが、愛想と男の扱いはうまいので、嫌悪するまでには至らなかった。
入社して1ヶ月ほどして教えてもらったのだが彼女の正体は責任者のO氏の愛人だった。
数年前にとあるナイトクラブで常連客となり、ねんごろになったらしい。周りの社員もプライベートには口を出さなかったが、ある時中国人の幹部たちに、その女性を会社に置きたいと言ったらしい。

もちろん周りは大反対。プライベートでいくら女遊びしても構わないが、会社には持ち込まないでくれという懇願も聞き遂げられず、無理矢理入社させてしまったそうだ。
流石にワタシが入社した頃はなかったが、そのZさんは、当初は夜の世界と二足の草鞋だったため、朝出社すると昨晩にお客さんから貰ったチップの束を、自分の席で数え始め、満足すると、そのまま座席で居眠りしてしまったそうだ。

O氏はちょっと変態的な性癖を持っていた。
女性との営みを隠れて録音する。そしてそれを後で楽しむ。

ある時宿泊先のホテルでO氏とZさんの営み中、やはり隠れて録音をしていたら、Zさんに見つかってしまった。その後のZさんは発狂し、O氏の顔面をひっかきむしり、ホテルの窓を開けて自殺騒ぎを起こすし、とうとうO氏もどうにもならなくなり、彼の片腕だったP氏に助けを求めた。

翌朝、顔を傷だらけにしたO氏と笑みを浮かべながら出社してくるP氏の姿があったそうだ。
それからO氏はP氏に頭があがらなくなり、彼の専横を許すことになる。
P氏もかしこい人だから、うまくO氏を上に立てながら自分の都合の良いように会社を仕切って行く。

こうした人たちが社内にいるのだ。
要はO氏は子飼の中国人に他の社員をスパイさせているということだ。表では微笑ましく年寄りの居眠りを見ながら、裏ではその居眠りを糾弾する。
更にずる賢いのは、日本人に大しては中国人はちゃんと仕事をしない、だからお前ら日本人を置いているんだ、きちんと監視しておけ。
O氏というのは社員同士をあまり仲良くさせない。お互いを反発させながら、そのバランスの上で、自分はうまく会社を経営していると思っているような人だったのだ。

彼の方針に反発して本当に優秀なスタッフがたくさん辞めていった。それは日本人だけではなく中国人もそうだ。ある意味経営というのはそういうところもあるかもしれないが、やり方が露骨で、幼稚なため、自分より優秀だったり、自分の存在感を無視するような存在にであうと、とことんつぶそうとする。

ワタシの世界もこういう要素がパズルのように一部を構成している。
そうしたパズルを組み立てて行ったとき、本当に全てのパズルが綺麗にハマるのか、それとも行き詰まってしまうのか。



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Commented by tony_etoile at 2012-10-06 21:38
謎に包まれた上海狂人さんの経歴。
コメントもせず読み逃げしていましたが
私も続きを楽しみに待っている一人です☆

それにしても、どんな職場にも多かれ少なかれ
問題はあると思いますが、
ここまでプライベートを仕事に持ち込むこともあるのですね!
小説を読んでいるようでドキドキしました。
Commented by 上海狂人 at 2012-10-07 11:36 x
>tonyさん
謎でもないんですが、紆余曲折はありました。
いまさらながらきちんと働いていれば、こんなことしなくても良かったかなあと思っています。
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by shangkato2 | 2012-10-06 10:43 | 雑記 | Comments(2)